造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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イチゴとは
植物名 イチゴ
学 名 Fragaria × ananassa
和 名 苺
別 名 和蘭陀苺(オランダイチゴ)
英 名 Strawberry
科 名 バラ科
属 名 オランダイチゴ属
イチゴの特徴
イチゴは草丈30cm程になるバラ科の多年草です。イチゴは、子どもから大人まで人気のフルーツとして知られる果物ですが、実は野菜の仲間です。
イチゴは、主茎は伸びませんが、葉腋から走出枝(ランナー)を伸ばし、その各節から発芽して殖えていきます。
イチゴの葉は互生し、卵形で長柄があり、3小葉からなる複葉で、葉柄や葉の裏面に毛があり、縁に鋸歯(きょし)があります。
イチゴの花は、3月〜5月頃に開花します。径3cm程の白い5花弁の花を咲かせます。
イチゴは花後に、花托(かたく)が肥大して円錐形になり、赤く熟し強い芳香があり、食すと甘味と酸味があります。花托の表面に痩果(そうか)が並び、偽果となります。また、イチゴの果実と思っている部分は果実ではなく、表面のつぶつぶが本来の果実です。
・野菜とは「草本性」の植物ということから、イチゴはスイカやメロンと同様に田畑で作られ、苗を植えて1年で収穫するものを「草本性」として分類されていることから野菜の仲間になります。
イチゴの食用
イチゴは、そのまま食べる生食が定番ですが、砂糖やミルク、練乳、チョコレート、ヨーグルトなどをかけて食べることもあります。
生食意外では、イチゴジャム、イチゴジュース、アイスクリーム、お菓子に練り込まれるなど材料としても利用されています。また、ショートケーキや、タルトなどの洋菓子の装飾・トッピングなどにも用いられています。
一般的なイチゴの可食部の成分は、約90%が水分であり、糖質が約10%、タンパク質、食物繊維が約1%となります。また、イチゴにはキシリトールが豊富に含まれていて、アスコルビン酸(ビタミンC)も富み、その含有量は「レモン(檸檬)」よりも多いと言われています。
日本に流通しているイチゴは数百品種あり、大きい品種や小さい品種、白い品種などさまざまで、1粒数万円するブランド品種もあります。
日本全国で栽培が行われ、栃木県や福岡県などが有名で、イチゴを自分で採ってすぐに食べられる「いちご狩り」は全国各地にあり、人気の定番レジャーとして楽しまれています。
イチゴのコンパニオンプランツ
イチゴと一緒に作物などを植えることで、害虫被害を減らしたり、風味を増したりといった良い効果を生み出すコンパニオンプランツとしても利用されています。
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イチゴの詳細情報
園芸分類 | 野菜 |
性質 | 多年草 |
開花時期 | 3月〜5月 |
花色 | 白色 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | やや弱い |
耐陰性 | 普通 |
イチゴの詳しい育て方
イチゴは南米原産で、北半球の温帯に広く分布しているほか、南半球ではハワイ諸島や、チリ中南部にも分布しています。
日本には江戸時代に渡来したと言われ、各地で栽培や品種改良が行われ、食用として流通しているイチゴはほぼ全てが栽培種のオランダイチゴになります。
現在は品種改良やハウス栽培などで夏を除いた、ほぼ一年を通して流通していますが、本来の旬は3月〜5月頃です。
イチゴの苗植え
苗植えの適期は9月〜10月頃です。日当たりが良く風通しの良い場所を好みます。育成適温は20℃〜23℃と涼しい環境を好みます。
プランター栽培なら野菜用の培養土か、イチゴ専用の培養土がオススメです。プランターなら長さ65cm、深さ20cm程に3つ、鉢なら7号に1つが植付けの目安です。
畑栽培なら用土は、定植2週間前に苦土石灰を混ぜて耕し、1週間前に堆肥と元肥を施して再度耕しましょう。植付けの際に畝を作り、株間を30cm程空けて植え付けましょう。また、敷きわらなどでマルチングすることで、イチゴの実を傷つけないようにしましょう。
イチゴの花や実は走出枝(ランナー)の反対側に付きます。ランナーとは親株から伸びた長いつるのような茎のことです。日当たりや実を採る際のことを考慮し、株の向きを見て植え付けましょう。
植付けの際にクラウンを埋めてしまわないように注意しましょう。クラウンとは苗の根元のことで、クラウンからランナーが出て成長しますので、クラウンが土で埋まってしまうと成長が止まり、苗が弱ってしまいます。植え付けの際は少し浅めに植え付けましょう。
イチゴの水やり・肥料
イチゴは水はけの良い環境を好みますが、乾燥にも弱いので、マメにチェックして水やりをしましょう。根付くまではしっかり水やりをしましょう。
暖かい時期の生育期は土が乾燥したらしっかり水やりをし、12月〜2月頃の寒い時期は休眠期に入りますので、水やりは控えめにしましょう。また、イチゴは水やりを控えた方が甘くなります。
イチゴは肥料焼けすることがあるので、与えすぎに注意しましょう。肥料は11月と2月に緩効性化成肥料を与え、3月頃から3週間に1回、液肥を与えましょう。
イチゴの黄葉取り
冬は寒さで葉が枯れて、茶色や紫色になります。病葉や茶色くなって枯れた葉は取り除きましょう。株は枯れていないので、クラウンの部分が元気であれば問題ありません。春になり暖かくなれば、どんどん成長します。
また、イチゴは5℃以下の寒さに当たらないと、春に開花しないので、鉢やプランターも必ず外で管理しましょう。
イチゴの受粉
イチゴは自家受粉をして実ります。自然ではミツバチなどが受粉を助けてくれますが、虫が来ない環境で育てている場合、実があまりできなかったり、大きくならないことがあります。その場合は、先が柔らかい筆などを使って人工授粉をしてみましょう。
イチゴの害虫や病気
害虫はアブラムシ、ヨトウムシ、ナメクジなどが発生します。害虫が食害すると株が弱ってしまいます。見つけたらすぐに取り除き、薬剤を散布して駆除しましょう。
病気は灰色カビ病、うどんこ病などがあります。過湿状態が続くと発生しやすい病気です。菌が原因で、近くの葉に感染しますので、見つけたら病気の部分をすぐに取り除き、殺菌剤などで防除しましょう。
イチゴの収穫準備
イチゴの実が赤くなってくると、野鳥に食べられてしまうことがあります。大切に育ててきたイチゴの実が野鳥の被害に遭わないように、必要に応じて防鳥ネットなどをかけて被害を防ぎましょう。
イチゴの収穫
開花から1ヶ月〜2ヶ月程、ヘタの近くまで赤く熟したら収穫時期です。ヘタからハサミで切り取り収穫しましょう。また、実が葉の裏に隠れていて収穫し忘れてしまうこともあります。イチゴの実は放っておくと腐ってしまうので、気づいたときにはもう食べられないということもあります。収穫忘れには注意しましょう。
イチゴの誕生花・花言葉
イチゴは「3月31日」「4月13日」「5月4日」「5月11」「12月27日」の誕生花です。
イチゴの花言葉は「誘惑」「甘い香り」「尊重と愛情」「幸福な家庭」「先見の明」「あなたは私を喜ばせる」などがあります。
花言葉の「先見の明」は、西洋の古い時代にイチゴの根と葉を付けた水が、視力を回復させると信じられていたことに由来すると言われています。
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イチゴのまとめ
イチゴは甘くて美味しく、いろいろなブランド品種が楽しめて、子どもから大人まで人気があります。
慣れてしまえば育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非イチゴを育ててみてはいかがでしょう!