造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
この記事の監修者
コウホネとは
植物名 コウホネ
学 名 Nuphar japonicum
和 名 河骨
別 名 川骨(センコツ)
英 名 Spatterdock
科 名 スイレン科
属 名 コウホネ属
コウホネの特徴
コウホネの草丈は、水深によって異なるスイレン科の多年性水生植物です。日本では6月〜9月頃に水上に黄色い花を咲かせます。
コウホネの根茎は、白くて太く肥大していて、水底の泥中を横に這い、古い部分は黒褐色をして、まばらに葉の跡が残ります。
コウホネの花は、根茎から水上に伸びた長い花柄の先端に径5cm程の花を一つ咲かせます。5枚の花弁のように見えのは萼片で、花弁と雄しべは小さく螺旋状に付きます。
コウホネの葉は、水中に沈んでいる葉と、水上に出る葉があり、水上葉は肉厚で光沢があり、長さ20cm〜50cm程、幅10cm〜30cm程の長卵形になり、基部は矢じり形になります。また、冬になると水中葉だけになります。
コウホネの果実は液果で、水中で熟します。種皮はなめらかで褐色をしていて、径5mm程の倒卵形です。
コウホネの利用
泥中にある肥大した根茎を掘り上げて細根を切り、根茎を縦割りにして、天日乾燥もしくは火力乾燥したものは「川骨(センコツ)」と呼ばれ、生薬として利用されています。
コウホネの葉を模した家紋があります。丸い円の中にコウホネの葉を1枚だけ模した「丸輪に一河骨(まるわにひとつこうほね)」や、コウホネの葉を3枚放射状に配して図案化した「三つ河骨(みつこうほね)」などであります。
コウホネの詳細情報
園芸分類 | 水生植物 |
性質 | 多年草 |
開花時期 | 6月〜9月 |
花色 | 黄色 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通 |
耐陰性 | 普通 |
コウホネの詳しい育て方
コウホネは日本や朝鮮半島の原産で、国内では北海道南西部から本州、四国、九州の浅い池や沼に自生しています。庭園の池で花を観賞用としたり、メダカなどと一緒にビオトープとしても栽培されています。葉をアクアリウムとして鑑賞することもあります。
コウホネの苗植え
苗植えの適期は3月〜4月頃です。半日以上日光が当たる日当たりの良い場所が好みです。用土は粘土質の土が好みで、荒木田土や水生植物用の土を使いましょう。
鉢に用土を入れ、苗を植え付けたら、水を張ったスイレン鉢などに鉢ごと沈めましょう。水深は30cm程で、葉が水面に浮くように水位を調節しましょう。
日光を好み、生育適温は20℃〜30℃です。夏場に30℃以上になり、水温が上がると弱ってしまうので、水の入れ替えなど水温調整が必要です。
コウホネは寒さに強く、冬も屋外で越冬するので、1年を通して水中で管理しましょう。ただし、水が凍ってしまうような場合は、鉢を室内へ移動しましょう。
コウホネの水やり・肥料
水中で管理するので水やりの必要はありませんが、水が汚れていたら、少量ずつ水を交換しましょう。
肥料は、生育期の3月〜9月頃までは、月に1回程、緩効性化成肥料を土の中に埋め込みましょう。
コウホネの害虫や病気
害虫はダンゴムシやワラジムシが発生することがあります。害虫は葉や花を食害するので、見つけたら取り除きましょう。
コウホネは、病気の心配は特にありませんが、ビオトーブとして同じ鉢で一緒にメダカを飼育するのもオススメです。メダカは水を浄化してくれるため、ボウフラ対策にも効果があります。メダカにエサを与える必要はなく、水質の管理にも有効なのでオススメです。
コウホネの剪定
剪定の必要はありませんが、株が混み合ってきたら株分けなどで間引いてあげましょう。
コウホネの誕生花・花言葉
コウホネは「7月10日」「8月6日」「7月24日」の誕生花です。
コウホネの花言葉は「崇高」「秘められた愛情」「その恋は危険」です。
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コウホネのまとめ
コウホネは水面に浮かぶ涼しげな葉姿と、可愛らしい花を楽しめる水中植物です。ビオトープとしても人気があります。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非コウホネを育ててみてはいかがでしょう!