キョウチクトウ(夾竹桃)の植物図鑑と育て方をわかりやすく解説

キョウチクトウの花

こちらでは、キョウチクトウ(夾竹桃)の植物図鑑と育て方を私の経験を元にわかりやすく解説します。
造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
 あっちゃん
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この記事の監修者

造園職人あっちゃんプロフィール

キョウチクトウとは

キョウチクトウの木

 

植物名   キョウチクトウ


学 名   Nerium oleander var. indicum


和 名   夾竹桃


別 名   半年紅(ハンネンコウ)


英 名   Oleander


科 名   キョウチクトウ科


属 名   キョウチクトウ属


 

アーティフィシャルグリーン【グリーンピース】

 

キョウチクトウの特徴

キョウチクトウの白い花

 

キョウチクトウは樹高2m〜5m程になるキョウチクトウ科の常緑小高木です。日本では6月〜9月頃に花を咲かせます。

キョウチクトウの幹は株立ち状になり、上部での良く枝分かれします。幹や葉を傷つけると白い乳液が出ます。

キョウチクトウの花は、その年に伸びた枝の先に集散花序に付きます。花は径3cm〜5cm程の漏斗形で深く5裂します。花筒の喉部には糸状に4~7裂する付属物があります。花には芳香があり、一重咲きから八重咲きもあり、花色も白、赤、ピンク、クリーム色、紫、オレンジなどバリエーションがあります。また、熱帯地域ではほぼ一年中花が咲いています。

キョウチクトウの葉は、普通3輪生する単葉で、長さ7cm~20cm程の先端が鋭く尖った長楕円形で、質は厚く光沢があり、全縁です。

キョウチクトウの果実は袋果で、長さ1cm〜2cm程の線形になり、熟すと縦に割れます。種子の両端には淡い褐色の長い毛があり、風によって拡散されます。ただし、結実するのは稀です。

 

キョウチクトウの名前

キョウチクトウという名前は、漢名の「夾竹桃」を音読みにしたことが語源で、葉が竹のように細くて似ていること、花が「モモ(桃)」に似ていることから名付けられました。

また、半年間咲いているなど、花期が長いことから「ハンネンコウ(半年紅)」という別名があります。これは、本種と同じように夏の時期に咲く樹木として知られる「サルスベリ」も、百日間咲いているとも言われ「百日紅(ヒャクジツコウ)」という別名があります。

そんなキョウチクトウは、「サルスベリ(百日紅)」や、「ムクゲ(木槿)」「ノウゼンカズラ(凌霄花)」とともに、夏を代表する花木として知られています。

 
 

キョウチクトウに似た植物

キョウチクトウと似た植物に、沖縄県に分布する「ミフクラギ(目脹ら木)」があります。本種とは同科別属の植物で、本種同様、全草に有毒物質を含み、汁液に触れると皮膚がかぶれて身が膨らむことからミフクラギと名付けられました。別名「オキナワキョウチクトウ(沖縄夾竹桃)」とも呼ばれています。

他にも、花や葉の様子が本種に似ている「クサキョウチクトウ(草夾竹桃)」という草花があります。クサキョウチクトウは姿は似ていますが、草花であり、有毒物質もありません。また、本種はキョウチクトウ科で、クサキョウチクトウはハナシノブ科なので、全く別種の植物です。

 
 

キョウチクトウの毒性

キョウチクトウの花、葉、枝、根、果実など全草と、植わっている周辺の土壌にも強い毒性があります。生木を燃やした煙も有毒であり、毒成分は強心配糖体のオレアンドリンなどが含まれています。腐葉土にしても1年程は毒性が残るため、腐葉土にする際も注意が必要です。

誤食した中毒症状は、嘔気・嘔吐、四肢脱力、倦怠感、下痢、意識障害、幻覚、心臓麻痺などがあります。強心剤や利尿剤など薬用として利用されることもありますが、素人が利用するのは危険です。また、庭木としては、ペットなどが食べないように注意が必要です。

 

キョウチクトウの詳細情報

園芸分類庭木
性質常緑小高木
開花時期6月〜9月
花色ピンク色・他
栽培難易度
耐寒性強い
耐暑性強い
耐陰性弱い
 
 

キョウチクトウの詳しい育て方

キョウチクトウの開花

キョウチクトウはインドの原産で、日本へは江戸時代に中国から渡来したと言われています。キョウチクトウは有毒植物ですが、乾燥、大気汚染、潮風に耐える強靭な性質を持つため、公園や庭園をはじめ、海岸や幹線道路沿い、工場、高速道路の分離帯など条件の厳しい場所の緑化に重宝されています。また、広島や長崎では原爆の被爆後も開花し続け、復興のシンボルとなっていました。

 

キョウチクトウの苗植え

苗の植え付けは4月〜6月と、9月頃が適期です。日当たりが良い場所を好みます。日光が当たらないと花が咲かず、葉が落ちてしまいます。また、一旦根付いたら積雪が無い地域なら植栽可能です。用土は赤玉土に腐葉土を混ぜたものを使って植え付けたら、たっぷりと水やりをしましょう。

 

キョウチクトウの水やり・肥料

庭植えの場合、根付いてからは降雨で問題ありませんが、夏場などすごく乾燥する時期は水やりをしましょう。鉢植えの場合は、土が乾燥したら水やりをしましょう。

キョウチクトウはやせ地でも育ちますが、肥料を与えた方が大きく育ちます。肥料は寒肥として2月頃に、油かすと骨粉を混ぜたものを根に当たらないように穴を掘って埋めましょう。

 

キョウチクトウの害虫や病気

害虫はアブラムシが発生することがあります。葉を食害されると株が弱ってしまい、観賞価値が下がってしまうため、見つけたら取り除き、薬剤散布で防除しましょう。

病気は炭疽病があります。カビが原因で、赤褐色をした斑が葉っぱの表面に現れます。高温多湿の環境で、水はけが悪いと発生し、肥料の窒素分が多い時も助長されることがあります。感染した葉は取り除き、水和剤などを散布して拡大を防ぎましょう。

 

キョウチクトウの剪定

枝の切り口から出る白い汁液には毒があり、触れるとかぶれたり、傷口から入ると危険なので、剪定する際は必ず厚手の手袋をして作業しましょう。

剪定は花が終わった10月〜11月頃が適期です。キョウチクトウは芽吹く力が強いため、雑に剪定をしてもどんどん新しい芽が出てきます。ただし、強い剪定をすると翌年の花数が減ってしまうこともあります。

剪定をする際は、枝の途中で剪定すると、切り口のすぐ下から脇芽が大量に出てきて不恰好になるため、枝を切る際は枝分かれしたところを切りましょう。また、枝が込み合ってくると、内部まで日が通らず、風通しが悪くなりますので、枯れ枝や混み合っている枝は切り取りましょう。

 

キョウチクトウの剪定枝の処分

キョウチクトウは全草に毒があり、生木を燃やした煙も有毒です。そのため、自治体では「剪定枝」としては収集してくれない事もありますが、「燃えるゴミ」であれば収集してくれる事もあります。ただし、自宅で燃やすと危険ですので、絶対に燃やさないようにしましょう。キョウチクトウを剪定したら、自治体かお近くの造園業者に問い合わせてみましょう。

 

グリーンライフイノベーションの画像1

 

キョウチクトウの誕生木・誕生花・花言葉

キョウチクトウの八重咲きの花

 

キョウチクトウは「7月4日」の誕生木です。

キョウチクトウは「8月9日」「8月12日」の誕生花です。

キョウチクトウの花言葉は「危険」「用心」「油断大敵」「危険な愛」です。

 

キョウチクトウのアーティフィシャルグリーン

キョウチクトウの葉と蕾
 
みなさん、アーティフィシャルグリーンをご存知でしょうか?
アーティフィシャルグリーンとは、天然素材を使って、本物そっくりに作られた植木や花、観葉植物のことです。
 あっちゃん
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本物の樹木とは違い、アーティフィシャルグリーンだけの魅力やメリットがたくさんあります。

こんなメリットが!

  • 樹木の種類や大きさ、樹形、鉢などお好みのオーダーメイドが可能です。
  • 落ち葉や害虫、病気の心配もなく、お部屋を汚しません。
  • 日光に当てなくても枯れないので、置き場所を選びません。
  • 天然の樹木と違い、枯れる心配がなく水やりや剪定など、お手入れの手間がありません。
  • 光触媒加工を施すと、目に見えないウイルス・雑菌・悪臭・カビ菌などを分解して、空間をキレイにする効果もあります。
 

ホームセンターなどで販売している造花やアーティフィシャルは、どうしても偽物とわかってしまい、観賞価値がありません。

 
これはもう本物です!

グリーンピースのアーティフィシャルグリーンは、日本の職人が国内で作る業界最高のクオリティです。近くで見ても本物と見間違うほどの圧倒的クオリティで、景観や観賞価値を損ないません。

 

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キョウチクトウのまとめ

キョウチクトウの花

キョウチクトウはいかがでしたか?
キョウチクトウは有毒植物ですが、痩せ地でも育ち、園芸品種も多く、花色も豊富で、夏に開花する花木として様々な場所に植栽されています。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非キョウチクトウを育ててみてはいかがでしょう!
 あっちゃん
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