造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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ユーカリとは
植物名 ユーカリ
学 名 Eucalyptus globulus
和 名 ユーカリ
英 名 Eucalyptus
科 名 フトモモ科
属 名 ユーカリ属
ユーカリの特徴
ユーカリの木は樹高50m程になるフトモモ科の常緑高木です。ユーカリは品種が豊富で、800種類以上あると言われ、自生地では樹高100m程になるものもあります。
ユーカリの樹皮は滑らかで多少捻れがあり、灰褐色で赤やオレンジ、青などの模様があり、老木になると樹皮が紐状に剥がれ、白い幹が出てきます。
ユーカリの花は品種により開花時期が異なります。花も1個付くものや、複数付くものもあり、葉腋に短柄の花が付き、萼と花弁は帽子状に合着して、開花時に落ちます。花は径5cm〜15cm程で多数のおしべが露出します。花色は白やクリーム色、ピンク色、赤色、オレンジ色、黄色などさまざまです。
ユーカリの幼樹の葉は対生し、卵形で粉を帯びた銀白色をしていますが、成長すると互生し、長さ10cm〜25cm程で鎌形に曲がる披針形になり、光沢のある濃い緑色になります。葉には小油点があり、傷付けると樟脳に似た芳香があります。
ユーカリの果実は、径15mm~25mm程の円錐形で、芳香があり固く、緑色〜黒色に熟します。
ユーカリとコアラ
ユーカリの葉はコアラが食用とし、コアラはユーカリだけを食べて生活をしています。コアラ以外の動物はユーカリを食べません。また、コアラが食べるユーカリは800種類以上あるうちの数種類だけで、個体差で好き嫌いがあり、水分もユーカリから摂取しています。
ユーカリの葉にはタンニンや油分が多く含まれていて消化に悪く、青酸という毒素も含んでいます。コアラは盲腸が2m程もあり、体内で発酵させて毒素を分解し、消化しているため、食べることができます。
ユーカリの利用
ユーカリは根を地下深くまで伸ばし、水を吸い上げる力が強いため、各国で砂漠化した地域の緑化に使われ、成功している緑化樹として用いられています。
ユーカリの葉から取れる精油は殺菌作用や抗炎症作用、鎮痛作用、鎮静作用があるとされ、薬用やアロマテラピーなどに用いられています。
また、ユーカリの油には「シネオール」という石油に似た炭化水素が含まれ、とても燃えやすいため、オーストラリアの先住民アボリジニは、ユーカリの葉を使って火起こしをしていたそうです。そのため「ガソリンツリー」とも呼ばれています。
ユーカリの詳細情報
園芸分類 | 庭木 |
性質 | 常緑高木 |
開花時期 | 品種による |
花色 | 白色・赤色・他 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | やや弱い |
ユーカリの詳しい育て方
ユーカリはオーストラリア、タスマニア島の原産で、世界各地で栽培されています。世界最大級の高木になる樹種で品種が多く、日本でもさまざまな品種が栽培されています。
ユーカリの苗植え
苗の植え付けは、3月〜7月頃が適期です。日当たりが良く風通しの良い場所が好みです。用土は赤玉土に腐葉土を混ぜたものなど、水はけの良い土に元肥として、緩効性化成肥料を混ぜ込みましょう。
鉢植えであれば、枝を少し切り詰め、傷んだ根を切り取り、苗より一回り大きい鉢に植え付け、たっぷり水やりをしましょう。
また、ユーカリは若木のうちは主幹が細く、強風の影響で倒れてしまうことがあるため、安定させるために支柱を立てましょう。
ユーカリの水やり・肥料
ユーカリは乾燥気味を好みます。地植えのユーカリは根付いてからは降雨で問題ありません。鉢植えのユーカリは土の表面が乾燥したら水やりをしましょう。冬は土が乾燥してから3日程経ってから水やりをしましょう。
植え付け時に緩効性化成肥料を混ぜ込み、追肥は特に必要ありません。
ユーカリの害虫や病気
害虫はハダニやカイガラムシ、コガネムシの幼虫などが発生することがあります。食害して株を弱らせるので、見つけたら駆除し、薬剤散布で防除しましょう。
病気はうどんこ病があります。葉にうどん粉をまぶしたように白っぽくなり、他の葉に感染します。病気の葉は取り除き、殺菌剤などで防除しましょう。
ユーカリの剪定
剪定の適期は、3月~5月と9月〜10月頃です。放任すると大きくなりますので、定期的な剪定が必要です。混み合っている枝や枯れている枝を切り取りましょう。また、枝を詰める際は、枝の付け根や葉の付け根から切るようにしましょう。
ユーカリの誕生花・花言葉
ユーカリは「10月25日」「11月7日」「11月18日」「12月2日」の誕生花です。
ユーカリの花言葉は「新生」「再生」「記憶」「慰め」「思い出」などがあります。
ユーカリの花言葉は、自生地の乾燥した気候のオーストラリアで、頻繁に起こる山火事の後に雨が降ると、ユーカリの種が自然と発芽することから付けられたと言われています。
ユーカリのアーティフィシャルグリーン
アーティフィシャルグリーンとは、天然素材を使って、本物そっくりに作られた植木や花、観葉植物のことです。
本物の樹木とは違い、アーティフィシャルグリーンだけの魅力やメリットがたくさんあります。
こんなメリットが!
- 樹木の種類や大きさ、樹形、鉢などお好みのオーダーメイドが可能です。
- 落ち葉や害虫、病気の心配もなく、お部屋を汚しません。
- 日光に当てなくても枯れないので、置き場所を選びません。
- 天然の樹木と違い、枯れる心配がなく水やりや剪定など、お手入れの手間がありません。
- 光触媒加工を施すと、目に見えないウイルス・雑菌・悪臭・カビ菌などを分解して、空間をキレイにする効果もあります。
ホームセンターなどで販売している造花やアーティフィシャルは、どうしても偽物とわかってしまい、観賞価値がありません。
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ユーカリのまとめ
ユーカリは庭木としても楽しめ、銀白色をした葉は切り取った枝をブーケやドライフラワーにして花瓶に挿して楽しむこともできます。
記念樹やシンボルツリーとして、みなさんも是非ユーカリを育ててみてはいかがでしょう!