造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
この記事の監修者
アニスとは
植物名 アニス
学 名 Pimpinella anisum
和 名 過泥子/ 遏泥子
別 名 西洋茴香(セイヨウウイキョウ)
英 名 Anise
科 名 セリ科
属 名 ミツバグサ属
アニスの特徴
アニスは草丈50cm程になるセリ科の一年草です。古くから香料や薬草として利用されてきたハーブの一種です。
アニスは5月〜7月頃に花を咲かせます。茎先に複散形花序を伸ばし、径5mm程の白色の5花弁を複数付けます。
アニスの葉は、根出葉と茎に互生する葉があり、根出葉は長さ1cm~5cm程で単葉となるか浅く裂けます。茎に付く葉は、下部のものは1回羽状に、上部のものは2~3回羽状に細かく裂けます。また、葉の縁には鋸歯(きょし)があります。
アニスの果実は、長さ5mm程のやや扁平な楕円形で、2個の分果が合わさった双懸果です。実は褐色に白い縦筋が入り、強い芳香があります。
アニスの利用
アニスは、古代エジプトではミイラを作る際の臭い消しの一つとして用いられていました。古代ギリシアでは、薬草として扱われ、母乳の分泌を促進する、あるいは分泌期間を延ばすものと信じられ、ローマ人は健胃剤、駆虫剤、去痰剤、歯磨き粉の成分としてアニスを使用していました。
現在では、アニスの果実をケーキやクッキーなどの菓子類やパンなどのほかに、カレーや魚介類、鶏などの料理、クリームスープ、ソースにも使用され、アブサンやウーゾやイエーガーマイスターなどのリキュールにも用いられています。
アニスの葉にも柔らかい香りがあり、スープやサラダ、ハーブティーなどに用いられています。
アニスの果実を水蒸気蒸留することで、揮発性のアニス油が得られ、香料として使うほか、ポプリ、入浴剤、狩猟犬の訓練などにも使用されています。
アニスとウイキョウ
アニスの種のように見える果実を「アニス果」と呼び、別名として「アニシード」や、「アニスシード」、「西洋茴香(セイヨウウイキョウ)」という名前で流通しています。
アニスの果実には強い香りがあり、この香りの主成分はアネトールで、同じ成分を持つ「ウイキョウ(茴香)」と似た甘い香りがあります。
また、同じアネトールを含み、アニスと似ている香りや味を持つ「トウシキミ(唐樒)」という植物があります。こちらは別名「大茴香(ダイウイキョウ)」といいますが、トウシキミはシキミ科の植物で、植物学上の類縁関係にはありませんが、より安価であるためアニスの代用品として使用されることがあります。
アニスの詳細情報
園芸分類 | ハーブ |
性質 | 一年草 |
開花時期 | 5月〜7月 |
花色 | 白色 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 普通 |
耐陰性 | やや弱い |
アニスの詳しい育て方
アニスは地中海東部地域の原産で、日本には明治時代初期に渡来したと言われています。主にハーブとして、家庭菜園などで栽培されています。
アニスの種まき
種まきの適期は3月〜5月と9月〜10月頃です。鉢植えでも地植えでも育てられますが、移植は嫌うので定植する場所にまきましょう。
用土は市販のハーブ用の培養土を使用し、種をまいたら薄く覆土して、鉢は日向に置き、土が乾燥したら水やりをしましょう。
発芽温度は20℃〜25℃で、発芽日数は7日〜10日程です。発芽した本葉が2〜3枚出てきたら1株になるように間引きましょう。
アニスの苗植え
苗植えの適期は3月〜5月と9月〜10月頃です。日当たりが良く風通しの良い場所を好みます。植付けの際は、根鉢を崩さないように注意しましょう。
鉢植えの場合は、ハーブ用の培養土を使用し、地植えの場合は、定植2週間前に苦土石灰を混ぜて耕し、1週間前に元肥として有機質肥料を施して再度耕してから植え付けて、たっぷりと水やりをしましょう。
アニスの水やり・肥料
鉢植えの場合は、土が乾燥したらたっぷり水やりをしましょう。地植えの場合は、降雨だけで問題ありません。
肥料は特に与える必要はありません。肥料が多いと香りが弱くなることがあります。
アニスの害虫や病気
害虫はアブラムシが発生することがあります。食害されると風味が落ちたり、株が弱ってしまうので、見つけたら取り除き、薬剤散布で防除しましょう。
アニスは病気の心配は特にありません。
アニスの収穫
アニスの葉を収穫する場合は、種まき、植付けから約1〜2ヶ月程度、草丈が20cm以上になれば収穫できます。葉は柔らかい内に収穫しましょう。
種を収穫する場合は、実が完熟する直前(やや褐色になった頃)に花穂ごと切り取って、風通しが良い場所で陰干しをしましょう。
アニスの誕生花・花言葉
アニスは「12月30日」の誕生花です。
アニスの花言葉は「活力」「慈愛」「人を騙す」です。
「活力」「慈愛」といった花言葉は、アニスが古くから香料や薬草として重宝されたことに由来すると言われています。
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アニスのまとめ
アニスは古くから香料や薬草として用いられ、甘い香りがあることからハーブとしても利用されています。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非アニスを育ててみてはいかがでしょう!