造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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ブロッコリーとは
植物名 ブロッコリー
学 名 Brassica oleracea var. italica
和 名 芽花椰菜(メハナヤサイ)
別 名 下に記載
英 名 Broccoli
科 名 アブラナ科
属 名 アブラナ属
ブロッコリーの特徴
ブロッコリーは草丈60cm〜80cm程になるアブラナ科の一年草または多年草です。ブロッコリーは世界中で食べられている野菜の一つです。
ブロッコリーは茎が太く立ち上がり、葉はロゼット状に出て、長さ30cm~50cm程の長楕円形で、質が厚く銀緑色で、結球はしません。
ブロッコリーは肥厚した茎の先に白色の花蕾(からい)を付けます。花蕾は花球、花蕾叢とも呼ばれ、1本の主茎と側生する花序からなり、先端が著しく肥厚します。この花蕾(からい)と茎の部分を食用とします。
ブロッコリーの花は3月〜5月頃が開花期で、花芽は花柄の伸長前にできて、淡黄色の花は複総状花序に付き、花序の基部には苞葉があります。
ブロッコリーの名前
ブロッコリーという名前は、イタリア語の「brocco」や、ラテン語の「brocchus」が由来として名付けられたと言われています。また、和名として「メハナヤサイ(芽花椰菜)」「ミドリハナヤサイ(緑花椰菜)」とも呼ばれています。
ブロッコリーとカリフラワー
ブロッコリーは、「カリフラワー」とよく似ています。カリフラワーはブロッコリーが突然変異で白くなった品種とも言われていますが、両者は異なる性質を持つ野菜です。また、ブロッコリーは「ケール」が原種であり、「キャベツ」の変種とも言われています。
ブロッコリーは結球がカリフラワーほど密集しておらず、伸びた茎の先端に密集した蕾を作るのに対して、カリフラワーは蕾が一つの塊のように堅く結びついています。また、ブロッコリーは側花蕾が出るため、何度も収穫することができますが、カリフラワーは側花蕾が出ないので収穫はひと株で一度きりです。
また、ブロッコリーとカリフラワーを掛け合わせた「ロマネスコ」という品種があります。イタリアの伝統的な品種で、黄緑色のゴツゴツ尖った花蕾ができて、食感はカリフラワーに近く、味はブロッコリーに似ています。
ブロッコリーの食用
ブロッコリーは栄養価の高い緑黄色野菜で、緑色の花蕾と茎を食用とします。花蕾が盛り上がって固く締まり、茎は太い円形で空洞がない瑞々しいものが良品とされ、鮮度の良いものほど柔らかく、灰汁がほとんどなく、茹でるとほのかに甘味を感じることができます。
基本的には生食に向かないため、薄い塩水につけて蕾の中のゴミを出してよく洗い、葉を切り落として茹でます。茹でる際は、塩を加えると色鮮やかに仕上がり、ある程度歯ごたえが残るように固ゆでした方が美味しく食べられます。
日本では茹でたままや、下茹でした上で酢の物、和え物、サラダ、マリネに調理されて食べられることが多く、スープやシチュー、グラタンの具、炒め物、パスタの具、天ぷら、糠漬けにすることもあります。また、野菜を米飯の代用品とする「ベジライス」の一種として、花蕾と茎を5mm程に細かくした「ブロッコリーライス」が生産・販売されています。
ブロッコリーの栄養素
ブロッコリーはビタミンB、ビタミンC、β-カロテン、ビタミンKや鉄分を豊富に含む野菜です。緑黄色野菜の中ではカロテン量は少ない方ですが、葉物野菜と違い1回にたくさん食べることができるため、栄養的には有用とされています。
ビタミンCは特に豊富で、茹でることで減少しても、「レモン(檸檬)」や「イチゴ(苺)」より含有量が多く、野菜からなかなか摂りにくいビタミンEも含んでいます。また、茎の部分も花蕾と同様の栄養素が含まれ、食物繊維も多く含まれています。
ブロッコリーは、それぞれ栄養素の成分が多いだけではなく、吸収を助け合う栄養素がバランスよく含まれていることで、効率よく栄養を取ることができる野菜と言われています。
ブロッコリーの詳細情報
園芸分類 | 野菜 |
性質 | 一年草・多年草 |
開花時期 | 3月〜5月 |
花色 | 淡黄色 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | やや弱い |
耐陰性 | やや弱い |
ブロッコリーの詳しい育て方
ブロッコリーは地中海沿岸の原産で、ケールから分化したものとされ、キャベツが原種とも言われ、カリフラワーの原型とも言われています。日本には明治初期に渡来したと言われていますが、一般には普及せず、昭和50年頃から広く知られるようになりました。
ブロッコリーの主な産地は北海道、愛知県、埼玉県、香川県などで栽培されています。年間を通して流通していますが、11月〜翌3月頃の寒い季節が美味しい旬の時期です。
ブロッコリーの種まき・間引き
ブロッコリーは春まきや、夏まきで栽培できますが、家庭菜園では夏まきの秋冬採りが育てやすいです。種まきの適期は2月〜3月と、7月〜8月頃で、発芽適温は20℃〜25℃です。また、発芽日数は3日〜5日程です。
種まきは、ポット(3号:9cmサイズ)に3〜4粒の種を離してまき、5mm程度覆土して、たっぷりと水やりをしましょう。発芽までは乾かないように管理して、春まきは保温資材を使って暖かい環境で、夏まきは遮光資材などで高温対策を施して育苗しましょう。
本葉が出始めた頃に間引きをして2本立ちにし、本葉が2〜3枚出た頃に1本立ちにして、最終的に本葉5〜6枚の苗に育てたら定植しましょう。種まきから30〜35日程度が目安です。
ブロッコリーの苗植え
苗植えの2週間前に、苦土石灰を混ぜながらよく耕しましょう。1週間前にたい肥と元肥を施し、再びよく耕しましょう。株同士の間隔を40cm~50cm程あけて、株元が少し高くなるように植えつけたら、たっぷりと水やりをしましょう。また、連作は避けるため、同じ畑では2〜3年は空けるようにしましょう。
ブロッコリーの水やり・肥料
地植えの場合は、降雨だけで問題ありませんが、夏場など極端に乾燥するようなら水やりをしましょう。
肥料は、苗植えから2〜3週間程経ち、本葉が8〜10枚程になったら野菜用の肥料を与えましょう。また、追肥と同時に中耕と土寄せをしておきましょう。さらに、2〜3週間後に同じ肥料を追肥して、中耕と土寄せを行いましょう。また、頂花蕾ができてからは、花茎空洞症や蕾の質が悪くなるため、追肥はしないようにしましょう。
ブロッコリーの害虫や病気
害虫はアオムシ、コナガ、ヨトウムシなどが発生することがあります。食害されると味が落ちたり、株が弱ってしまうため、見つけたら取り除き、薬剤散布で防除しましょう。また、防虫ネットをトンネル状にかけると被害を抑えることができます。ネットをかける時は、土との間にすき間ができないようにしましょう。
病気は軟腐病、根こぶ病、モザイク病、黒腐病などがあります。軟腐病は結球間近になって、茎の地際から腐り始めて悪臭を放ちます。軟腐病や根こぶ病は連作をしないようにして、畝を高くして水はけをよくすることで、ある程度防ぐことができます。また、予防として薬剤散布で防除しましょう。
ブロッコリーの収穫
収穫は株の頂点にできた頂花蕾が直径12cm〜15cm程度になり、固く締まったら収穫時期です。収穫は、下葉2〜3枚を付けて主枝を切り取りましょう。収穫が遅れると、蕾が膨らんで弾力がなくなり、味も食感も落ちてしまいます。
また、頂花蕾を摘むと、わき芽が伸びて葉の付け根に側花蕾が出てきます。立派な側花蕾を収穫するためには、多少早めに頂花蕾を短めに切り取った後、追肥を施してあげましょう。側花蕾は小さいですが味に遜色なく、3cm〜5cm程の大きさになったものから摘み取って収穫しましょう。
しっかりした側花蕾をたくさん収穫するには、それに適した品種を選ぶ必要があります。「頂花蕾・側花蕾兼用品種」など種袋の表示を確認して品種を選びましょう。
ブロッコリーは畑で寒さに当たると、花蕾が紫色になることがあります。これは、ブロッコリーが寒さから身を守るために「アントシアニン」という成分を作るために起こる現象です。色が変わっても茹でることで緑色になり、問題なく収穫して食べることができます。
ブロッコリーの花言葉
ブロッコリーの花言葉は「小さな幸せ」です。
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ブロッコリーのまとめ
ブロッコリーは、栄養がバランスよく豊富に含まれる緑黄色野菜として世界中で食べられ、日本でも健康良いとされ色々な調理法で食べられています。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非ブロッコリーを育ててみてはいかがでしょう!