造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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ジュンサイとは
植物名 ジュンサイ
学 名 Brasenia schreberi
和 名 蓴菜 / 純菜
別 名 蓴(ヌナワ)
英 名 Water shield
科 名 ハゴロモモ科
属 名 ジュンサイ属
ジュンサイの特徴
ジュンサイはハゴロモモ科の多年性水生植物です。「スイレン(睡蓮)」などと同様に水底に根を張り、水面に葉を浮かべる浮葉植物で、水上に花を咲かせます。
ジュンサイは太い根茎を底泥中を横に伸ばし、節から根と水中茎を伸ばします。根茎は越冬し、また水中茎の先端の芽が養分を貯蔵して肥厚して、親植物から離脱して越冬用の殖芽となり、春になると葉を伸ばします。
ジュンサイの花は6月〜8月頃が開花期で、水面から伸びた花茎の先端に、径1cm〜2cm程のスイレンの花を細くしたような花を咲かせます。3枚の花弁は紫褐色で萼片も3枚あります。
ジュンサイの葉は互生し、長さ5cm〜15cm程の楕円形で、葉柄は赤紫色になり、長さ5cm〜100cm程と長く、裏側の真ん中に付く楯形で、表面は艶のある緑色ですが、裏面は紫色になります。また、水中部分は分泌された粘液質で覆われています。
ジュンサイの果実は、袋果状の非裂開果で、長さ6mm〜15mm程になり、花柱は細く尖ります。種子は褐色の楕円形で、中に1個〜2個入っています。
ジュンサイの食用
ジュンサイの茎の芽や若葉は寒天質の粘液で覆われていて、ほとんどが水分であり、栄養や味もほとんどありませんが、日本では食用として酢の物や味噌汁、うどん、そば、天ぷらなどの料理として食用とされています。
ジュンサイの詳細情報
園芸分類 | 水生植物 |
性質 | 多年草 |
開花時期 | 6月〜8月 |
花色 | 紫色 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通 |
耐陰性 | 弱い |
ジュンサイの詳しい育て方
ジュンサイは東南アジアやアメリカ原産で、世界各地の水温が一定を保つきれいな池沼に生育し、日本でも食用として栽培が行われております。ただし、国内の地域によっては絶滅危惧種に指定されていたり、絶滅の恐れが高い地域もあります。
秋田県山本郡三種町が生産量日本一で、実際に木舟に乗って自分で収穫する収穫体験もあります。収穫は4月頃から始まり、9月上旬頃まで行われますが、旬の時期は5月〜6月頃になります。
ジュンサイの苗植え
苗植えの適期は3月〜4月頃です。半日以上、日光が当たるような日当たりの良い場所が好みです。用土は粘土質の土が好みで、荒木田土や水生植物用の土を使いましょう。
鉢に用土を入れ、苗を植え付けたら、水を張ったスイレン鉢などに鉢ごと沈めましょう。10号の鉢に2〜4株が目安です。水深は30cm程で、葉が水面に浮くように水位を調節しましょう。
生育適温は20℃〜30℃です。夏場に水温が30℃以上に上がると弱ってしまうので、水の入れ替えなど水温調整が必要です。また、冬も屋外で越冬するので、1年を通して水中で管理しましょう。
ジュンサイの水やり・肥料
水中で管理するので水やりの必要はありませんが、水が汚れていたら、少量ずつ水を交換しましょう。
肥料は、春と秋頃に緩効性化成肥料か、油かすを少量土の中に埋め込みましょう。肥料を与えすぎると水が濁って、枯れてしまうことがあるので少量にしましょう。
ジュンサイの害虫や病気
ジュンサイに害虫や病気の心配はありませんが、ボウフラが発生することがあります。ジュンサイの栽培では農薬が使えませんので、発生を防ぐには、農薬の代わりにメダカをスイレン鉢に入れるのがオススメです。
メダカは水を浄化してくれるため、ボウフラ対策に効果があります。メダカにエサを与える必要はなく、水質の管理にも有効なのでオススメです。
ジュンサイの剪定
ジュンサイは、剪定の必要はありませんが、株が混み合ってきたら株分けなどで間引いてあげましょう。
ジュンサイの収穫
ジュンサイの収穫時期は4月~9月頃までで、水の中でヌルヌルした若芽や若葉を収穫します。水中を覗くと、葉の裏や下の方に若芽があるので、手で千切って収穫しましょう。
ジュンサイの収穫時期間は年に3回のタイミングがあります。4月〜6月頃までに収穫するものは「1番芽」と呼ばれ、6月~7月頃に収穫したものは「2番芽」、7月〜9月頃に収穫したものは「3番芽」と呼ばれています。
ジュンサイは、5月〜6月頃に収穫した「1番芽」が最も収穫量が多く、旬の時期になります。
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ジュンサイのまとめ
ジュンサイは浮遊性の水生植物で、食用としてもコリコリした食感とヌルヌル、ツルツルの喉越しで親しまれています。
慣れてしまえば育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非ジュンサイを育ててみてはいかがでしょう!