造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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オニバスとは
植物名 オニバス
学 名 Euryale ferox
和 名 鬼蓮
別 名 水蕗(ミズブキ)/ 茨蓮(イバラバス)
英 名 Prickly water lily
科 名 スイレン科
属 名 オニバス属
オニバスの特徴
オニバスは水上に花を咲かせるスイレン科の浮遊性水生植物です。日本では一年草で、8月〜10月頃に開花します。
オニバスの花は、葉を突き破って水面に飛び出し、トゲのある長い花柄の先端に一つの花を咲かせます。花径4cm程で緑色の萼片が4枚あります。花弁は多数あり、紫色で螺旋状に付きます。花には水上に出て咲く「開放花」と水中で自家受粉して結実する「閉鎖花」があります。
オニバスの葉は、葉柄や葉の表裏に硬く鋭いトゲがあり、水面に浮かぶように広がります。また、成長とともに変化し、始めは針状の葉が出て、やがて細長いハート型になり、成葉ではシワだらけの円形の楯状葉となり、直径2m以上になることもあります。
オニバスの種子は水底に沈み、数年から数十年休眠してから発芽します。そのため自生地では数年単位でオニバスが発生する年と、発生しない年があります。また、種子を食用としている地域もあり、漢方としても利用されています。
天然記念物のオニバス
日本各地のオニバス自生地が天然記念物に指定されています。ただし、全国的に消滅が相次ぎ、絶滅危惧類にも指定されていて、各地でオニバス再生の取り組みが行われています。
国・都・県・市指定の天然記念物
- 埼玉県加須市の「オニバス自生地」
- 東京都葛飾区の「水元のオニバス」
- 富山県氷見市の「十二町潟オニバス発生地」
- 徳島県鳴門市の「オニバスの群生地」
- 福岡県遠賀郡の「蟹喰池のオニバス」
- 宮崎県児湯郡の「オニバス自生地」
- 鹿児島県薩摩川内市の「オニバス自生地」
オニバスの詳細情報
園芸分類 | 水生植物 |
性質 | 一年草 |
開花時期 | 8月〜10月 |
花色 | 紫色 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通 |
耐陰性 | 弱い |
オニバスの生育
オニバスはアジア原産で、国内では本州、四国、九州の湖沼や河川に生息していましたが、環境改変に伴う減少が著しく、年々減少傾向にあります。
オニバスの種の寿命は50年以上とも言われていて、発芽までに数年から数十年掛かるとも言われています。
種子や発芽に日光が必要なので水位が浅めで、葉が大きくなることから広いスペースが必要です。
綺麗で栄養豊富な水と水流が必要で、川藻などが生育しない粘土質の土が必要など、生育には専門的な知識と環境が必要です。
オオオニバス(大鬼蓮)とは
造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
植物名 オオオニバス
学 名 Victoria amazonica
和 名 大鬼蓮
英 名 Victoria amazonica
科 名 スイレン科
属 名 オオオニバス属
オオオニバスの特徴
オオオニバスは浮遊性の大きな葉が特徴的なスイレン科の一年性水生植物です。水面に浮かぶ葉は人が乗ることもできます。
オオオニバスの花は、8月〜10月頃に開花しますが、開花している期間は3日間だけです。花は径20cm〜40cm程で花茎の先端に単生します。多数の花弁を放射状に開き、花茎や萼片にトゲがあり、強い芳香があります。
純白の花が芳香を発しながら夕方頃に開き出し、翌朝には昆虫を閉じ込めながら花弁を閉じます。虫を閉じ込めると雄しべが開き、虫が花の中を動き回ると花粉が付着し、その翌朝に再び開花して、虫は開放され別の花に飛び移り受粉します。その間に白かった花はピンク色に変化し、芳香も少なくなります。
オオオニバスの葉は浮遊性で、直径2m〜3m程の円形で、表面には光沢があり、裏面と葉柄にはトゲがあります。縁が10cm〜15cm程立ち上がりタライ状になり、縁には切れ込みがあるため、葉の上に水が溜まらないようになっています。また、葉脈は赤みを帯び、緑色の葉も時間が経つと全体が赤茶色になります。
オオオニバスの果実は楕円形で、全体にトゲがあります。その中に1cm程の黒い種子がたくさん詰まっていて、熟すと水中に落下します。種子は数ヶ月で発芽することもありますが、環境によっては数年間発芽せずに休眠することもあります。
オニバスとオオオニバスの違い
葉がオニバスに似て、大きいことからオオオニバスという名が付いていますが、オニバスは別属の植物です。
葉は似ていますが、オニバスは葉の表面にトゲがあり、オオオニバスには表面にトゲはありません。また、オオオニバスの葉は、縁が立ち上がりタライ状になります。
オオオニバスの詳細情報
園芸分類 | 水生植物 |
性質 | 一年草 |
開花時期 | 8月〜10月 |
花色 | 白色・ピンク色 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | 弱い |
オオオニバスの生育
オオオニバスはブラジルのアマゾン川原産で、葉が特徴的なことから観賞用として利用されています。日本でも全国の植物園で観賞用として生育されているほか、水面に浮かぶオオオニバスの葉の上に乗れる試乗体験もあります。
オオオニバスは種まきから育てますが、発芽しない種や発芽までに数年掛かるものもあります。
葉が大きくなることからプールや農業用地のような広い栽培スペースが必要です。
また、綺麗で栄養豊富な水と水流、肥沃な土が必要など、生育には専門的な知識と環境が必要です。
オニバス・オオオニバスの誕生花・花言葉
オニバスは「9月5日」の誕生花です。
オニバスとオオオニバスの花言葉は「神秘的」です。
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オニバス・オオオニバスのまとめ
オニバスは大きなトゲのある葉と、その葉を突き破って咲く花が特徴の水生植物です。自生地は天然記念物にも指定されていて、数が減少しているので、再生の取り組みも行われています。
オオオニバスは水面に浮かぶ葉が観賞用や、葉の上に人が乗れる植物としても有名です。植物園などで試乗体験ができるなど人気があります。
育てるのは難しいですが、みなさんも是非オニバス・オオオニバスを自生地や植物園で鑑賞してみてはいかがでしょう!