造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
この記事の監修者
ススキとは
植物名 ススキ
学 名 Miscanthus sinensis
和 名 薄 / 芒
別 名 尾花（オバナ）/ 茅（カヤ）
英 名 Silver grass
科 名 イネ科
属 名 ススキ属
ススキの特徴
ススキは草丈1m〜2m程になるイネ科の多年草です。日本では8月〜10月頃に開花します。
ススキは、茎の先端に長さ20cm〜30cm程の散房花序を出します。花序には多数の細長い枝が一方に傾いて付きます。枝には2個の小花からなる長さ5mm〜7mm程の小穂を多数付けます。小穂の基部には白〜淡い紫色の長い毛があり、花穂全体が銀白色の羽毛状となります。
ススキの葉は、長さ1m〜1.5m程の縁が鋭い線形で、白色の太い中央脈が目立ちます。また、葉の縁は鋭くザラつき、指を切ってしまうこともあるので、注意が必要です。
ススキの利用
ススキは、秋の七草として楽しまれ、秋の季語にも用いられます。また、かつては「カヤ（茅・萱）」と呼ばれ、「チガヤ（千萱）」「ヨシ（葦）」とともに、茅葺屋根（かやぶきやね）の材料に用いたり、家畜の餌やホウキ、炭俵の材料にも使用されました。
東京都には、ススキの穂でミミズクを作る「すすきみみずく」という郷土玩具があります。沖縄県にはススキの葉を環のように結んで、魔除けとする風習があります。
秋の七草
みなさまは「秋の七草」をご存知でしょうか？一般的に知られている「春の七草」は、一年の無病息災を祈念して七草粥にして食べる、というものですが、秋の七草は食べるわけではなく、「万葉集」で詠われた、目で見て楽しむ植物のことです。
こちらが秋の七草です。秋の七草の覚え方として、各植物の頭文字をつなげて「お好きな服は（オ・ス・キ・ナ・フ・ク・ハ）」という覚え方があります。
ススキの詳細情報
| 園芸分類 | 草花 |
| 性質 | 多年草 |
| 開花時期 | 8月〜10月 |
| 花色 | 銀白色 |
| 栽培難易度 | |
| 耐寒性 | 強い |
| 耐暑性 | 強い |
| 耐陰性 | 強い |
ススキの詳しい育て方
ススキは日本、中国、朝鮮半島の原産で、日本全国の山野に自生し分布しています。日本各地にススキの群生地や名所があり、万葉集でもその情景が歌われているほど、山一面がススキに囲まれた黄金色の大草原は圧巻の景色です。また、矮性品種や班入り品種もあり、カラーリーフとしても楽しめます。
ススキの苗植え
苗植えの適期は2月〜3月頃です。日当たりの良い場所が好みです。用土は赤玉土に腐葉土を混ぜた一般的なものに植え付けたら、たっぷりと水やりをしましょう。
ススキの水やり・肥料
鉢植えの場合、土が乾燥したらたっぷり水やりをしましょう。地植えの場合、降雨で問題ありませんが、夏の高温期は水やりをしましょう。
肥料は特に必要ありません。
ススキの害虫や病気
ススキは病害虫の心配は特にありません。
ススキの剪定
ススキは定期的な剪定は必要ありませんが、放っておくと大きくなります。お手入れをする場合は5月〜6月頃が適期です。枯れ葉を取り除き、刈込む場合は30cm〜50cm程残して刈込みましょう。また、葉の縁が鋭いので、手を切ってしまうことがあるため、手袋を使用しましょう。
ススキの誕生花・花言葉
ススキは「9月15日」「9月29日」「10月22日」の誕生花です。
ススキの花言葉は「活力」「生命力」「心が通じる」です。
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ススキのまとめ
ススキは群生している姿が綺麗で、冬に枯れてドライフラワーのようになったものは枯れ薄と呼ばれ季語としても使われ、人気があります。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非ススキを育ててみてはいかがでしょう！